宝石箱(ほうせきばこ)は、かつて雪印乳業(現:雪印メグミルク)が販売していたアイスクリーム(カップアイス)。

白いバニラアイスの中に、カラフルでフルーツの香りが付いた氷粒が散りばめられている。

その氷粒を「宝石」に、パッケージ全体を「宝石箱」に例えたコンセプトの商品であった。

発売期間は、1978年 - 1983年。

商品概要

発売時の定価は120円。大半のカップ入りアイスは「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」(乳等省令)上の分類は「ラクトアイス」であるが、発売当初の本品は「アイスクリーム」であり、カップ入りアイスの中では品質が高かった。このため内容量が同じ他のカップ入りアイスが50円で売られていた中、120円という高級品の部類に入る価格設定となっていた。種類が3種類から7種類に増やされた際、品質を「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」上の分類における「アイスミルク」とし、定価を100円に値下げしている。

天面(蓋)・側面ともに黒を基調とした、紙製の四角いパッケージ(四角錐台を逆さにしたような天面の方がやや広い形状で、角部分はラウンドになっている)。

当初のフレーバーのラインナップは、ストロベリー(赤)、メロン(緑)、オレンジ(山吹色)の3種類。その後、チェリー(紫)、モカコーヒー(茶褐色)、レモン(黄)、アップルカクテル(赤と緑のミックス)の4種類も登場し、合計7種類が存在した。7種類となってからもスーパーマーケット・菓子店・パン店など小売では後発の4種類の販売は少なく、先発の3種類が多く流通していた。

広告・販促

キャッチコピーは「バニラに 香りの宝石 散りばめて」。

1978年(昭和53年)の新発売時のテレビCMには、ピンク・レディーを起用。CMソングは『キャッチ・リップ』(同年6月発売のシングル『モンスター』のB面)の替え歌バージョンであり、60秒版のCMもあった。その後、テレビCM出演者は大地真央に替わった。

キャンペーンとして、実際の宝石(ルビー、エメラルド、シトリンの指環)などの抽選プレゼントも行われていた。

小売店(菓子店やスーパーマーケットなど)のアイスクリーム売り場には、「宝石箱」のパッケージをそのまま大きくしたような(アイスクリーム用の)スプーン入れ(販売促進品)が置かれていたところもあった。

限定復刻

2001年の「たのみこむ」(消費者リクエスト型ショッピングサイト)の開設当初から、復刻リクエストが多数寄せられたものの、実現には至らなかった。

2002年10月1日、雪印乳業のアイスクリーム事業は、ロッテスノー株式会社(ロッテの合弁会社)へ移行。

2006年、そのロッテスノーが、雪印ブランドによる夢の「宝石箱」が当たるキャンペーンという、限定復刻を行った。

  • 対象商品 - 「雪印 北海道バニラバー」(10本入り)で、そのスティックの何%かに当たりがある仕組み。
  • 応募方法 - 「かならずもらえるコース 500名」(北海道マークの焼印を1本応募で無条件)、「あつめて当てようコース 1000名」(牛マークの焼印を計4頭分集めて応募で抽選)の2通り。前者と、後者の当選者には12個セット(ストロベリー、メロン、オレンジ各4個)がクール便で送られてくるものであった。
  • 応募期間 - 締切は、2006年12月30日と2007年3月31日の2回であった。
  • その他 - 2007年4月、サークルKサンクス(コンビニエンスストアチェーン)が、「昭和なつかしレトロフェア」というキャンペーンにおいて、同12個セットをプレゼント商品にした(Wチャンス賞という位置づけで300名を対象)。

その後2008年4月1日にロッテスノーは、株式会社ロッテアイスとなり、2011年3月末をもって雪印ブランドの使用を終了した。

業務用

ロッテアイス(ロッテスノー時代から)から、2ℓサイズの業務用商品(プライムシリーズに含まれる)として、「夢の宝石箱メロン」「夢の宝石箱ストロベリー」が販売されていた。しかし、生産終了となり、2011年8月現在は販売されていない。

脚注

出典


もう一度食べたい!昭和の伝説アイス『宝石箱』 YouTube

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宝石箱(アイスクリーム) 懐かし流行大百科

アイス「宝石箱」の復活を願う Y's Factory blog

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