国鉄タキ24700形貨車(こくてつタキ24700がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は、日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車(タンク車)である。

概要

本形式は、小麦粉専用のタンク車として1974年(昭和49年)7月5日に8両(タキ24700 - タキ24707)、1979年(昭和54年)3月19日に2両(タキ24708・タキ24709)の合計2ロット10両が川崎重工業1社のみで製作された。

記号番号表記は特殊標記符号「オ」(全長 16 m 以上)を前置し「タキ」と標記する。

車両は大型であるが積荷の比重が軽いため積載荷重は25t である。

所有者は、日清製粉の1社のみであり、その常備駅は、鶴見線(大川支線)の大川駅であった。

タンク体材質は、耐候性高張力鋼製であり、保冷のためのキセ(外板)を装備した。荷役方式は、エアーによる圧送式とエアスライド式の併用である。

落成時の塗色は、黒色であったが、1979年(昭和54年)以降はクリーム4号に変更された。タンク車に対する同色の採用は本形式のみである。全長は16,300mm、全幅は2,698mm、全高は3,747mm、台車中心間距離は12,200mm、実容積は50.0m3、自重は18.4t、換算両数は積車4.5、空車1.8、台車はタキ24707までが平軸受・コイルばね式のTR41E-4、タキ24708以降はTR225であった。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には8両(タキ24700、タキ24701、タキ24703、タキ24705 - タキ24709)がJR貨物に継承され、1995年(平成7年)度末時点では現存していたが、1997年(平成9年)9月に8両が一斉に廃車となり同時に形式消滅となった。

参考文献

  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目

  • 国鉄の車両形式一覧

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