モモ子シリーズは、1982年から1997年にかけてTBS単独で制作され、TBS系で放送された単発テレビドラマのシリーズ。主演は竹下景子。
概要
全シリーズ共通の脚本は市川森一が手掛け、演出は堀川とんこうが担当した。「やらないよなあ」と2人で語った、当時「お嫁さんにしたい女優No.1」と言われた竹下が主人公のソープランド嬢を演じて、話題になった。面白い企画を毎回盛り込み、視聴率もいい線を行き、それでいて社会性もあり、際どい話なのにもかかわらず数々の受賞にも輝いた。
共演者には、蟹江敬三・小野武彦の他、佐藤慶・柄本明・根岸季衣・橋爪功・平泉成もそれぞれ別々の役で複数回出演している。
2002年、TBSチャンネルで市川・竹下・堀川が出演した特別番組『特別対談「モモ子を語る」』(全5話)が放送された。
2006年7月15日に第15回名作の舞台裏シリーズとして、竹下・小野・市川・堀川が登壇し、第1作「十二年間の嘘」にスポットを当てた放送ライブラリー主催の公開セミナーが開催されている。
現時点で映像ソフト化された事はないが、CS等の再放送の他、有料動画配信サービスのU-NEXTで視聴が可能。
作品一覧
- 『十二年間の嘘 乳と蜜の流れる地よ』(モモ子シリーズ1、1982年11月13日)
- 共演:佐藤慶、岩崎加根子、根岸季衣、蟹江敬三、小野武彦、大門正明、坂口芳貞、浜田寅彦、堀越大史、加地健太郎、林昭夫、林優枝、斉藤優一、菊地かおり、久慈まゆりほか
- 第37回(昭和57年/1982年度)芸術祭 テレビドラマ部門 優秀賞。
- 『聖母モモ子の受難』(モモ子シリーズ2、1983年9月24日)
- 共演:柄本明、根岸季衣、蟹江敬三、橋爪功、初井言榮、ケーシー高峰、広田レオナ、小野武彦、角野卓造、平泉成、金田明夫ほか
- 『スキャンダル黙示録』(モモ子シリーズ3、1985年1月30日・2月6日)
- 共演:柄本明、柳沢慎吾、根岸季衣、五代高之、鈴木光枝、高岡健二、蟹江敬三、橋爪功、小野武彦、萩原流行、角替和枝、佐藤慶、木野花、広森信吾ほか
- 「ソープランド」に改称した直後の放送で、冒頭にトルコ風呂の看板を付け替えるシーンがある。
- 『グッバイ・ソープガール』(モモ子シリーズ4、1986年7月2日)
- 共演:かとうかず子、大和田獏、本間優二、轟二郎、三浦浩一、小野武彦、蟹江敬三、佐藤慶、此島愛子、東美江ほか
- 『サザエ・ロード巡礼』(モモ子シリーズ5、1987年6月17日)
- 共演:根岸季衣、段田安則、三浦浩一、橋爪功、蟹江敬三ほか
- 『芸者モモ子の復活』(モモ子シリーズ6、1989年10月30日)
- 共演:平田満、橋爪功、根岸季衣、いしのようこほか
- 『モモ子の罪と罰 恋追いかけて信州路』(モモ子シリーズ7、1990年12月3日)
- 共演:風間トオル、佐藤慶、原知佐子ほか
- 『最後の審判 あのソープ嬢が欲と利権の老人ホームで巨悪を相手に大暴れ!』(モモ子シリーズ8、1997年5月26日)
- 共演:柄本明、根岸季衣、岡本麗、佐藤慶、蟹江敬三、橋爪功、都はるみ、梅垣義明、水木薫、川俣しのぶほか
シナリオ集
- 市川森一『聖母モモ子の夢物語』大和書房、1985年2月。ISBN 4479540296。
- シリーズ1、2、3のシナリオを収録。
受賞歴
- 第37回(昭和57年/1982年度)芸術祭 テレビドラマ部門 優秀賞
- 第34回(昭和58年/1983年度)芸術選奨新人賞 放送部門
脚注
注釈
出典
参考文献
- 志賀信夫『映像の先駆者 125人の肖像』日本放送出版協会、2003年3月。ISBN 978-4140807590。




